
自然酒といえば寺田本家さん。
24代目寺田優さんに蔵を案内していただきました。
寺田本家さんも機械でお酒を造っていた時代がありましたが、10年ぐらいかけて手仕事に戻していった経緯があります。
今では、蔵付きの菌で発酵させる自然酒でファンも多く海外からもお声がかかるほどです!
私も大好きなお酒です(^^)/
今回、蔵見学に行ってきたので、寺田本家さんのお酒造りをシェアします♪

お酒の原料はお米にこんなこだわりが!
お酒の原料は、お米です。
お米を洗って、水分含ませて蒸す。

昔は、寺田本家さんでも連続蒸し器を使っていたそうです。
でも、今は、羽釜と蒸し器。

この羽釜と蒸し器で、多い時で1日1トンのお米を蒸すそうです!
見学に訪れた時は700㎏のお米を蒸したと仰っていました。
そんな中、仕事の合間を縫って蔵見学をさせてくれたのです。
そして、この木桶が仕込めるようになってから、今のカタチの日本酒ができたと言われています。
日本酒の歴史は2000年程ありますが、淡麗辛口の今のお酒は江戸時代のころ。
桶ができるようになって、大きな桶で仕込めるようになってからだそうです。

そして、この木桶を作れるのが今では、日本で数軒になったそうです。
優さんも編む体験をさせてもらったそうですが、「編む技術がとっても難しくて、パズルみたいだ」と仰っていました!
お米は炊くのではなく、なぜ蒸すのか?
普段、私たちが食べるご飯は「炊いて」つくります。
でも、お酒にするお米は「蒸し」ます。
蒸すことによって、水分は少なく、でも火はしっかり入ってパラパラになり、麹が作りやすいそうです。
蒸す=命を繋ぐ
お米はそのままでは食べることができません!
蒸すという工程を経て、お餅になったり、お酒になったりして食べることができ、命を繋ぐことになります。
そして、日本人には、米粒を大切にするメンタリティーがあります。
昔からご飯粒を残すと残すな!と言われる程、大切にして命を繋いできました。
寺田本家さんも、お米を大切に粒のまま使っていくそうです。
お酒造りの3本柱「一こうじ、二もと、三づくり」

一こうじとは?
「一こうじ」というだけあって、麹作りが美味しいお酒のポイントになるとのこと。
こうじ=カビです。
だから、仕切られた空間で麹作りをしているのですが、その麹室にも案内してくださいました。

こんなところまで案内してくださるなんて!!!
そのうえ、雑菌大歓迎(笑)だなんて。
よく見学に行くと、「納豆は食べてこないでください」なんて案内があります。
納豆菌は強いので、持ち込んで欲しくないのでしょうね。
でも寺田本家さんはそんな事前案内すらなく、どんな菌もウェルカムです!
雑菌大歓迎で、むしろ麹菌も元気になる(^^)/

ちなみに、「こうじは麹」と書きます。
むぎ(麦)にきくの花(菊)と書くように、麹ができると「花が咲いた」ようになるそうです。

この部屋、暖かくてとっても心地よい空間でしたよー。
ちょうどこの時で、湿度62%・室温28.5℃。
なかなかの高温多湿です。
参加者様のメガネが曇っちゃってましたよ(笑)
麹は、高温多湿で育つそうで、お米に麹カビを生やすことで麹が酵素を蓄えてくれるそうです。
酵素には、アミラーゼとかプロテアーゼとかがありますが、ブドウ糖やアミノ酸といった小さな分子にしてくれる役割があります。
お米の分子構造が大きいままだと、乳酸菌や酵母菌がエサとして食べられないため、麹が入ることで、分子が小さくなり乳酸菌たちが食べられるようになるのです。
発芽玄米のお酒 むすひ
ちなみに、麹菌は糠が大好きだそうです。
寺田本家さんには発芽玄米のお酒があります。
むすひです。

こ、このお酒。
開けるのに5~10分かかるんです!
開栓の時に一気に開けると、発酵で炭酸ガスがたまっているので中身が噴出してしまう・・・
開けては閉めて・・・
開けては・・・閉めて・・・♪を5~10分程繰り返してようやく飲めるお酒です。
玄米には糠がついていますが、この糠には、ミネラル、たんぱく質、油分が多く、発酵もしやすいそうです。
そのため、菌添加しなくても勝手に湧いてくる、玄米の場合は、ほっておいてもブクブクと発酵していってくれる。
「これがお酒のエネルギーになるんじゃないかな~」と優さん。
そして、玄米のお酒は、甘みの強い白米とは違って、色んな味がします。
雑味も楽しむ、複雑な味を味わう。
そんな楽しみ方ができます。
そして、この菌の世界はどこにもいるもので、自然のシステムに沿えば、必要なタイミングで必要な菌が力を発揮するのだと。
二もと(酒母)の部屋

↑酒母の部屋
大きなタンクで、アルコール発酵させる前に、小さくスターターを育てる場所があります。
酒母の部屋です。
小さなタンクで菌を培養して、三づくりで大きく発酵させるためです。
この生酛づくりでは、麹と蒸した米・水を合わせてすり潰していきます。

その時に、唄を歌いながらすり潰していくのです。
音楽の力はお酒にも大きな影響を与えているのでは。と。
そして、唄のリズムを合わせることで、均一にすり潰していき、歌うことで「和」もできます。
ここでは、40~50日かけて酒母をつくるそうですが、毎回どんな酵母が入っているかわからない!
酵母によって香りが作り分けられるわけだけど、うちは何が入っているかわからない。
と仰る優さん。
自然のシステムのなかで微生物が造ってくれるものを受け入れることは、自分たちが想像する物よりも良い物が。
それは、お酒が人を癒すものであったり、人工的に添加された物ではない昔のお酒は「百薬の長」と言われていたのです。
菌がケンカすることなく、適材適所で活躍できる環境作りを優さんや蔵人たちが作っているように感じました。
三づくりとは「もろみづくり」のこと

お酒は、アルコール発酵して造ります。
ちなみに、もろみタンクめちゃくちゃ大きいです。

上るわけですが、落ちないでねーーーー!の声が響くなか、試飲です。

(あっ!間違えた見学です)
もろみの三段仕込み

もろみづくりで大きくアルコール発酵させるわけですが、それを一気にやるのではなく、三段階に分けてするそうです。
タンクに酒母を入れて、麹と蒸し米と水を「そえ仕込み、なか仕込み、とめ仕込み」と行います。
そして、このタンクの中でアルコール度数が上がっていくのですが、仕込みでエサが足されていくので、アルコール10%までは大生に酵母菌も増えていくそうです。
アルコール10%以降は、酵母菌が増える速度はゆっくりになって、ここからは酵母菌が香りを出していってくれます。
もろみタンクの部屋は、いい香りがもうすでに立ち込めていました。
もろみは美味しいところ♡
優さんが、「いっぱいあるので、いっぱい飲んでください。」と♪
幸せな時間でしたよーーー。
日本酒の酵母菌は変態?
もろみは最終工程であり、菌は甘いところを好みます。
だから、野菜とか果物とかも好みますし、お米も甘いので好みます。
ただワインとかだと14%位で酵母菌が発酵しなくなります。
でも、お酒の酵母菌は20%までぐーーんと発酵するそうです。
だいたい、酵母菌15%以上だと動けなくなるのですが、日本酒は、発酵してたやろう!!!とパワーがまだまだあるそうです。
それは、麹による糖化と酵母菌によるアルコール発酵が同時に行われ、酵母菌もエサが供給さるのでまだまだ発酵するのではないかと。
他の酵母菌に比べたら、変態並に勢いがあります。
そして、乳酸発酵と麹菌の糖化作用で、甘酸っぱいお酒になります。

酵母菌はおしっことおならをする?
酵母菌が発酵する過程で2つの物を生み出します。
それが、「おしっことおなら」
おしっこ=アルコールでお酒となります。
おなら=炭酸ガスでパン作りに活用されます。

私、こんな笑顔で、酵母菌のおしっこを飲んでたのか・・・( *´艸`)
暮らしの中はカビだらけ♪
日本がなぜ発酵文化なのか?
これは季節があり、寒い時に活躍する菌もいれば、暑い時に活躍する菌もいる、乾燥している時、湿気の多い時、様々な環境が一年通してあります。
それは、菌の多様性にもつながります。
日本に、みそ、しょうゆ、酢、みりん、酒が基本の調味料として、日本が発酵文化なのはこの多様性からではないでしょうか。
そして、優さんは、「菌はケンカしない」とも。
だからこそ、蔵にいる菌だけで作っていて、ここでしか出せない味、その時にしか出せない味を伝えているのだと思いました(^^)/

すごくいい天気だったな~

去年の美の食祭のとき~
いつも美味しく飲んでます~♪

寺田本家さんのカフェうららで昼食


発酵盛りだくさんなメニューでした( *´艸`)
大満足な旅でした♪
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管理栄養士・プロフェッショナルファスティングマイスター
村山弘美
管理栄養士・栄養士として病院や福祉施設で勤務したのち2014年に独立。
延べ2,800人の食事指導・ファスティングサポート。
ファスティング初サポートリタイヤゼロの実績があり、ファスティングを成功に導くサポート体制を確立。
現在は、起業家やプロのアスリート・芸術家など心身のコンディションを整え、パフォーマンスを上げたい方のトータルサポートをしている。
さらに多くの方の多様な悩みを解決し、健康で幸せな毎日を過ごせるようにサポートします。

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